投資信託でどれだけ資金が増やせるの?
投資信託だけでセミリタイアできる?
と疑問に思う方も多いかと思います。
セミリタイアを考えるにあたり、資産運用を行うことは必須と言っても過言ではありません。
その中でも、投資信託は投資初心者にも向いており、簡単に資産運用ができると人気です。
本記事では、セミリタイアするために投資信託で必要なことをお伝えしていきます。
- 投資信託だけでセミリタイアできるのか
- 投資信託をポートフォリオに入れるメリット
- 投資信託でセミリタイアするために気をつけること
片山だん:
ニュースで「FIRE」の特集をみて、経済的な自立に憧れる。米国株への投資を考えるも英語が読めず、断念。投資の勉強をするうちに日本企業や日本株にも魅力があることに気づき、日本株への投資を中心に投資信託、暗号資産など幅広い投資で、本気でセミリタイアを目指す。
投資信託だけでセミリタイアできるのか
結論、投資信託だけでセミリタイアすることは可能です。
セミリタイアを考えるにあたり、必要な資金は年齢や生活スタイルによって異なります。
例を挙げてみていきましょう。
Aさん(独身)の場合
- 毎月の生活費が20万円
- 投資信託のみで資産運用
- 38歳でセミリタイアを考えている
- セミリタイア後の娯楽費は、自分のペースで働いて稼ぎ、生活費は資産運用により賄いたい
20万円×12か月=240万円 となり、Aさんは1年間の生活費が240万円必要です。
Aさんは、投資信託で毎年300万円の運用益があれば、セミリタイアが可能となるわけです。
では、4人家族のBさんの例もみてみましょう
Bさん(4人家族)の場合
- 毎月の生活費が33万円(家賃を除いた4人家族の平均生活費)
- 持ち家でローンが15年残っており、毎月の返済が10万円
- 投資信託のみで資産運用
- 45歳でセミリタイアを考えている
- ローンのお金は自分で働いて稼ぎ、生活費は資産運用により賄いたい
33万円×12か月=396万円 となり、Bさんは1年間の生活費が396万円必要です。
Bさんは、投資信託で毎年396万円の運用益があれば、セミリタイアが可能となります。
投資信託の利回りはどのくらいを見込めるのか?
では、実際に投資信託でそんなに利回りが見込めるのでしょうか
運用する投資信託により利回りは、大幅に変化します。
ここでは、インデックスファンド利用される代表的な指数での過去10年間の利回りを見てみましょう
INDEX年率平均利回り | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
---|---|---|---|---|
日経平均 | 22.4% | 7% | 14.1% | 20.3% |
TOPIX | 23.2% | 6.1% | 4.4% | 15.9% |
S&P500 | 30.6% | 21.4% | 22.4% | 26.7% |
ダウ平均 | 24.7% | 13.4% | 19.4% | 19.1% |
このインデックスにの中なら、どの投資信託を選んでも10年間の運用で10%を超える非常に高い利回りとなっております。
トリニティスタディというトリニティ大学の教授3名により発表された論文によると、米国株と米国債権で資産運用をすることを前提としていますが、毎年資産の「3~4%」を売却しても、資産はほとんど減少させることなく維持することができるようです。参考:トリニティスタディ(Trinity Study 論文)
この理論からいくと、
Aさんは7,000万円を上記インデックスファンドで運用していれば、ほとんど資産を目減りさせることなく、リタイア後の年間生活費である300万円の運用益を得ることができることになります。
絶対可能とは言い切ることはできませんが、理論上は、投資信託でセミリタイアすることが可能なのです。
実際には税金や株価暴落のリスクに対する予備費があったほうが、より安心してセミリタイアできるかもしれませんね。
投資信託をポートフォリオに組み入れるメリット
投資信託のメリットは他にもありますが大きく下記2つ取り上げます。
- 分散投資ができる
- 専門家が運用してくれる
一番の良さは自分で分析しなくていいことですね。
初心者にとっても始めやすい資産運用として下記の記事でも紹介しています。
分散投資ができる
投資では、いくつかの商品に分けてリスクを分散することが大切です。
投資信託は複数の商品に分散投資して運用する「資産分散」をしているものが多いです。
自分で分散せずとも、投資信託では分散投資と同じ効果が期待できます。
また、商品によって国や地域、株式や債券など分散の仕方も違いがあるため、数ある中から自身のニーズに合った商品を選択できます。
専門家が運用してくれる
投資に必要な知識や手法を身につけることは多大な時間と労力が必要です。
投資信託は、経済・金融などに関する知識を身につけた専門家が、投資家に代わって運用してくれます。
株式投資のように株価の変動を毎日意識する必要もないので、忙しい方でも気軽に運用できます。
毎日自分で英語の決算を分析するなんてムリ無理。
また、通常は外国人が購入できないような株も購入することができます。例えば、人気ウナギ登りの「インド株」や、取り扱いの少ない新興国の株式や債券などへの投資も可能になります。
さらに運用期間中は、月次レポートや運用報告書などで運用実績を確認することもできます。
日々の経済や政治などのニュースをみながら運用実績を確認すると自ずと投資の知識もついてくるはずです。
運用しながら、投資の勉強もできるなんて一石二鳥ですね。
投資信託でセミリタイアするために必要なこと3選
投資信託でセミリタイアするために気をつけることは下記の3つです。
- NISAの利用
- 長期的な運用が必要
- インデックスファンドの活用
それぞれ説明します。
①NISAの利用
NISAは、金融商品で得た利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
20%の税金がかからないということは、利益が20%上乗せされていることを同じです。これを活用しない手はありません。
NISAには、「通常のNISA」の他にも「積み立てNISA」も存在しています。参考:金融庁
自身の投資可能な資産や、ニーズに合わせて選択すると良いでしょう。
一方で、つみたてNISAにはデメリットもあるので、自分に合っているか検討する必要はありますが、うまく活用すればとてもいい制度です。ちなみに私自身は活用しています(笑)
②長期的な運用が必要
投資信託では、短期的な運用は向いていません。
それはひとえに「コストがかさむ」ためです。
投資信託の買い付けには以下の手数料が発生します。
(1)購入時手数料
(2)運用管理費(信託報酬)
(3)売却時の信託財産留保額
特に(1)、(3)は売買回数が増えると多く発生してしまいます。
長期的に運用し、複利の力を最大限活用しましょう。
③インデックスファンドの活用
日本の日経平均株価や米国のS&P500など、株価や債券の指数に連動することを目指す投資信託を、インデックスファンドと言います。
反対に、プロのファンドマネジャーが投資先を選別、選択する投資信託をアクティブファンドと言います。
インデックスファンドは、長期的にみるとアクティブファンドよりも、「利回りが良く」「手数料が安い」ことが多いため、インデックスファンドを選ぶと良いでしょう。
ただしインデックスファンドの利回りは、対象インデックスによって大きく異なります。
そのため何の指数に連動しているのかを、理解してから投資を行うようにしましょう。
投資信託でセミリタイアするために まとめ
今回の記事で、投資信託でセミリタイアが可能であることがお分かりいただけたかと思います。
もう一度投資信託の大きなメリットについてまとめます。
- 分散投資ができる
- 専門家が運用してくれる
また、投資信託を運用する際に気をつけることは、下記3点です。
- NISAの利用
- 長期的な運用が必要
- インデックスファンドの活用
投資信託にはたくさんの商品があります。
ご自身のポートフォリオや資産などに最適な投資信託をぜひ探してみてください。