なんかつみたてNISAはお得らしいからとりあえずやってる。
運用利益が非課税になることからつみたてNISAを始めている人も多いですよね。
そんなメリットばかりに見えるつみたてNISAですが、ここではつみたてNISAのデメリットもしっかり理解しておきましょう。
早速ですがつみたてNISAのメリット・デメリットです。
ここではあえてデメリットを厚めに紹介します。
ワタナベ夫婦:
資産1億円を目標に10年以内にサイドFIREすることを目標にしている30代前半夫婦子ども2人。英国で金融の修士号を取得。現在総資産4,000万円を達成。
「つみたてNISA」はデメリットしかない?
つみたてNISAの一番のメリットは運用利益が非課税になることです。
通常の口座で株式や投資信託での投資・運用で「利益」が出たら、約20%の税金がかけられるよ。
つみたてNISAの利用者は非課税枠を目的に使っている人がほとんどだと思いますので、ここではメリットについては取り上げません。
では早速つみたてNISAのどんな点に注意すればいいのか見ていきましょう。
- 非課税枠が少ない
- 損益の通算控除はできない
- 国の指定した商品のみ対象
- 一括投資には使えない
- 所得控除にはならない
- 元本割れリスクあり
デメリット① 非課税枠が少ない
つみたてNISAの特徴は、非課税枠が最大800万円であることです。
年間40万円の上限×20年で最大800万円になります。
年に40万しか非課税枠がないので、余剰資金が数百万円以上ある人にとっては足りないと感じるでしょう。
デメリット② 損益の通算控除はできない
個人的にはつみたてNISAの一番のデメリットだと思うのですが、損益の通算ができません。
つまり他の口座と損益通算ができません。
例えば、一般の株式の売買で損失がでたとしても、その損失との損益通算はできません。
例えばNISA口座でつかってる楽天証券でプラス、通常口座でSBI証券で運用している方がマイナスだとしてもその損益を足して利益なしにはできない!
通常の口座であれば金融商品で利益がでてプラスになっていても、別の金融商品で損失がでてマイナスになっている場合は利益分と相殺することができます。
また、損失の繰越控除もできません。
非課税枠の再利用や繰越はできません。購入した年と同じ年に売却すれば、一見枠が空くように見えますが、それを再利用することは認められません。
また、未使用枠があったとしても、それを翌年に繰り越すということはできません。
つまりつみたてNISAのは損失がでた場合はむしろ損してしまう場合もあります。
デメリット③ 国の指定した商品のみ対象
国が定めた低コスト、長期安定運用の基準を全て満たした商品が対象となるのでどの商品でも良いというわけではないことにはご注意ください。
逆にいうと、国が勧めている商品なので損失が出にくく、投資初心者でも安心して購入することができます。
少額、長期の分散投資が可能な制度であり、安定的な資産形成が可能ということです。
デメリット④ 一括投資には使えない
一方でデメリットも見ておきましょう。デメリットの一つ目は、
さて、ここまでが制度の概要になりますが、次に実際のところどう活用したらいいのかについて考えてみたいと思います。
投資初心者の方にわかっていただきたいのは、投資に絶対はないということです。
デメリット⑤ 所得控除にはならない
つみたてNISAはあくまでも所得控除にはなりません
つみたてNISAで積立たからといって 所得税や住民税が安くなるという節税効果はない。
所得控除が目的なのであればiDeCo(イデコ)を活用することをおすすめします。
iDeCoは「積み立てたお金が全額所得控除になり、毎年の所得税や住民税が安くなる」という仕組みです。
つみたてNISAとイデコのと違いについては後で詳しく説明しています。
デメリット⑥ 元本割れリスクあり
つみたてNISAには元本保証の商品はありません。つまり損する可能性もあるのです。
つみたてNISAは投資信託やETFなどの金融商品で「資産運用」をする制度なので、価格が上がっていけば利益が出る一方で、価格が下がったときにやめてしまえば損失が発生します。
安全性は高いとはいえ投資運用する以上、「元本割れリスク」は必ずあります。
しかしながら、損をする確率を減らすことはできます。
先ほど述べたように非課税の投資期間は最長で20年もあるのですから、運用性先がプラスになるまで続ければよいということになります。
つみたてNISAとイデコはどう違うの?
「つみたてNISA」とは別に「iDeCo」という老後資金作りの制度があります。
つみたてNISA | iDeCo(イデコ) | |
---|---|---|
所得控除 | ✕ | ◎ |
非課税メリット | △ | ◎ |
資金引き出し | ◎ | ✕ |
「iDeCo」は老後資金作りを目的とした制度であり、60歳までは積み立てた資金を引き出すことはできません。
その代わり掛金が全額所得控除になったり、引き出し時には公的年金等控除等が使えたりと非課税メリットはかなり大きくなります。
一方でつみたてNISAならば、いつでも売却して、お金を引き出すことができます。
つみたてNISAとイデコはよく並べて考えられますが、制度としては全然違う制度です。
それぞれメリット・デメリットが違うので両方使い分けするのがいいでしょう。
使い分けが適切にできれば老後の資金を作りつつ資金の流動性も確保することが可能です。
結論:つみたてNISAだけでなくいろんな資産運用方法を取り入れよう
さらに利益も求めたい方は通常の株式投資も組み込んで自分なりの最適なポートフォリオを作られると良いのではないでしょうか。
投資している資産をなるべくいい時期に売りたければ、預貯金などをしっかり確保しておくことが最大の勝利のためのポイントであることは覚えておいてください。
人生には様々なライフイベントがありますが、つみたてNISAは教育資金の準備には活用できそうです。学資保険や預貯金と合わせてインフレリスクへの備えとしておくとよいでしょう。
インフレになると預貯金は弱いので、そこをつみたてNISAでカバーするイメージです。
一方、住宅取得ではどうでしょうか。これは投資期間がどうしても短くなりがちで、リスクが大きくなりそうです。従来の定期預金など確実性の高い商品で準備するのがよいでしょう。
\つみたてNISAもイデコもできる/
「つみたてNISA」のデメリット まとめ
以上つみたてNISAについて見てきましたが、活用の仕方はいろいろです。
ここではつみたてNISAの注意点を見てきましたが、投資初心者にとっては簡単に投資を始めることができる制度です。
つみたてNISAの販売手数料は政令で無料と決められているので、使いやすさは本当に配慮された制度だといえます。
ただし、つみたてNISAのデメリットもしっかり理解した上ではじめることが大切です。
また投資を始めるときは必ず余剰資金で始めましょう。
余裕があれば、損失が出ていてもマーケットが回復するまで待つことができるのです。
反対に、余裕が全くなければ、損失が怖くなっては損切りを繰り返して、結局勝つことはできません。これは、通常の株式の売買の世界も、つみたてNISAも同じですね。
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